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【総括】3x3.EXE SUPER PREMIER2025 - ベスト4(Presented by Sparcpulse.com)

3x3.EXE SUPER PREMIER 2025

2025年の3x3.EXE SUPER PREMIERは、ベトナム、タイ、そして日本・八戸で開催された3つのラウンドを通じて、世界トップレベルの競技、記憶に残るプレー、そして新たな国際スターたちの登場によって、圧巻のシリーズとなりました。爆発的な活躍から優勝を決定づけるプレーまで、多くの見どころがありました。

その熱戦の余韻が冷めやらぬ中、Sparcpulse.comは「3x3.EXESUPER PREMIER ベスト4(Team of the Tournament)」を発表しました。

中でも最注目は、今大会のスタッツリーダーであり、チームの精神的支柱としても躍動したデビン・ギリガン(ALPHAS.EXE・日本)。彼に続くのは、新王者をけん引したフィリップ・カルデロビッチ(HANGZHOU・中国)、リバウンドで存在感を放ったグリフィン・バイワー(BRISBANE CITY BLUE.EXE・オーストラリア)、そして王者LAUSANNEを支えたポーランドのスナイパープシェミスワフ・ザモイスキ(LAUSANNE・スイス)です。

さらに、惜しくも「ベスト4」入りは逃したものの、チームに多大な貢献を果たし、シリーズ全体のクオリティを高めた注目選手4名も合わせて紹介します。

※語注
「PPG」平均得点数
「RPG」平均リバウンド数
「APG」平均アシスト数
「SPG」平均スティール数
「BPG」平均ブロック数

デビン・ギリガン – ALPHAS.EXE
6.1PPG/FG成功率62%/5.8RPG/1.3APG

ベトナムでの開幕戦から、八戸での最終戦まで、デビン・ギリガンはALPHAS.EXEに安定感とインパクトをもたらし、3ラウンドを通してチームをけん引しました。得点とリバウンドの両部門で大会トップを記録し、攻守両面で強烈な存在感を放ったギリガンは、堂々たる成績でベスト4に選出されました。

第1ラウンド – ベトナムでの堂々たる開幕
ギリガンは開幕戦からすぐに存在感を見せつけました。中でも、予選ではFG成功率71%で11得点を記録した試合もあり、ALPHASが第1ラウンド優勝を手繰り寄せる原動力に。フィジカルと技巧を兼ね備えた彼のプレースタイルは、早くも他チームからMVP候補として注目を集めました。

第2ラウンド – 安定感を武器に
タイでの第2ラウンドでは、ディフェンスのマークが厳しくなる中でも、ギリガンは動じませんでした。オフェンスの要であり続け、チームの精神的リーダーとしても活躍。特に、LAUSANNEとの準決勝では9得点・7リバウンド・3アシストのオールラウンドな成績を残しました。決勝では惜しくもHANGZHOUに敗れたものの、ギリガンの奮闘によりALPHAS.EXEは八戸でのFINALに向けて第2シードを獲得しました。

FINAL – 真の実力者
日本で迎えた最終決戦。準決勝では勢いに乗るSIMON.EXEを相手に、ギリガンは自らの持ち味であるアイソレーションを武器に、強さと巧さを活かした1on1で相手を打ち破りました。リバウンドでも変わらぬ支配力を見せ、チームの勝利に貢献しました。

決勝戦ではFG64%で8得点・5リバウンドと安定した成績を残し、試合終盤には20-20の同点に追いつく2ptシュートを決め、試合を延長戦寸前まで持ち込みました。
もしミロシュ・ヨバノビッチによるブザービーターが決まらなければ、延長戦ではギリガンのビッグプレーが見られたかもしれません。
最終順位は2位に終わりましたが、3ラウンドを通じての彼のパフォーマンスは「信頼・安定・勝負強さ」を体現するものであり、その価値は疑いようがありません。

ベトナムから日本まで、デビン・ギリガンは常にリーダーシップを発揮し続け、チームにエネルギーとすばらしい結果をもたらしました。彼の前に立ちはだかった相手選手たちは、しばらく「ギリガン島(Gilligan’s Island)」での悪夢を忘れられないかもしれません。

主なパフォーマンス:
 第1ラウンド・予選第2試合:11得点/FG71%/4リバウンド
 第2ラウンド・準決勝(vs ローザンヌ):9得点/7リバウンド/3アシスト
 FINAL・決勝戦:8得点/FG64%/5リバウンド

フィリップ・カルデロビッチ – HANGZHOU
6.2PPG/3.3RPG/2.0APG/0.9SPG

2025年の3x3.EXESUPER PREMIERにおいて、初参戦ながら即戦力として登場したHANGZHOUは、ヨーロッパ仕込みの高いスキルと組織力を武器に、瞬く間に大会の流れを変えていきました。その中心には常にフィリップ・カルデロビッチの存在がありました。アウトサイドからの高精度なシュート、プレッシャー下でも冷静なプレーメイク、そして勝負強さ――彼の活躍は、HANGZHOUをRound.2とFINALで優勝へと導く原動力となり、ベスト4の一角を担うにふさわしいものでした。

第1ラウンド – スロースタートからの急加速
カルデロビッチのデビューは、個人として初戦を欠場したことから静かに始まりました。しかし、続くHACHINOHE DIME.EXEとの第2戦に姿を現すと、とたんにその存在感を放ちました。7得点・4リバウンド・3アシスト、さらに+12のプラスマイナスを記録し、HANGZHOUを決勝進出に導く活躍を披露。決勝ではこのラウンドで唯一の黒星を喫したものの、振返ってみればそれがHANGZHOUにとって今シリーズ唯一の敗戦となりました。

第2ラウンド – チームを背負ったステートメントゲーム
タイ・バンコクでの第2ラウンドは、順調に予選を突破したものの、BRISBANE CITY.EXEとの準決勝の序盤で、チームの支柱であるミラン・コバチェビッチが負傷。カルデロビッチにはさらなる責任が課せられました。その重圧の中でも、彼は一切ブレることなく、チームを決勝へ導きました。そして決勝ではベトナムでのラウンド1に続き、再びALPHAS.EXEと対戦。FG60%で最多の13得点、さらに5リバウンドを記録。そのシュート力でDFをひきつけ、クローズアウトを攻め切る。判断力と冷静さを兼ね備えたそのプレーは、まさに“頼れるエース”そのものでした。この勝利によって、HANGZHOUはFINALへ向けて堂々の第1シードを獲得しました。

FINAL – カオスの中で見せた勝負を決める一手
八戸でのFINALでも、カルデロビッチの存在は輝きを放ちました。準決勝では2024年大会の王者LAUSANNEを相手に5得点を挙げながら、ディフェンス面においても相手を苦しめました。

そして迎えた決勝戦――スコアは20-20の同点、残り時間は数秒。極限状態の中、カルデロビッチは冷静に判断し、ペイントへ力強く切り込むと、2人のディフェンスを引きつけてリング下にいたミロシュ・ヨバノビッチへ絶妙なラストパス。それを受けた、ヨバノビッチがブザービーターを沈め、HANGZHOUに劇的な初優勝をもたらしました。

フィリップ・カルデロビッチは、単なるスコアラーではなく、勝負を決められる司令塔としてHANGZHOUの核を担いました。得点力、判断力、そして終盤での勝負強さ――そのすべてが融合した彼のプレーは、今大会における最も完成度の高いパフォーマンスの一つ。HANGZHOUが2025年の頂点に立てた最大の理由、それが彼の存在だったのです。

主なパフォーマンス:
 第1ラウンド・第2試合:7得点/3アシスト/4リバウンド
 第2ラウンド・決勝戦:13得点/FG60%/5リバウンド
 FINAL・決勝戦:5得点/4リバウンド/3アシスト

グリフィン・バイワー – BRISBANE CITY BLUE.EXE
5.6PPG/7.6RPG/1.4BPG/0.6SPG

22歳という若さで3x3.EXESUPER PREMIERの舞台に立ったグリフィン・バイワーは、オーストラリアの新星としてだけでなく、大会屈指のリム周りの支配者として瞬く間に注目を集めました。第1ラウンドを欠場したにもかかわらず、彼のインパクトは強烈で、その存在は年齢を超えた説得力を持ってリーグに刻まれました。

第2ラウンド – タイでの圧巻のデビュー
第2ラウンドからの出場となったバイワーは、経験豊かなベン・ヴォークマンの代役というプレッシャーの中で登場。しかし、その初戦から圧巻のプレーを披露します。初戦では3得点・6リバウンド・2アシスト・2ブロックを記録し、攻守両面において強烈な印象をファンに与えました。
そして準々決勝では、10得点・7リバウンド・3ブロックというスタッツを叩き出し、まさにブロックショーを展開。タイ・メガバンナー周辺のショップが保険を見直したという冗談が飛び交うほど、彼の嗅覚とタイミングとは驚異的でした。
準決勝では最終的に王者となるHANGZHOUと対戦。5得点・11リバウンド・1ブロックと、ペイントエリアを守り抜きました。フィジカルな激戦の中、3点差で惜敗したものの、バイワーは最後までチームの柱として力強く戦いました。

FINAL – 屈強な相手との激突
FINALでは、SIMON.EXEの「ツインタワー」(マイク・ハリー198cm、シェイク・ケイタ208cm)相手に真っ向勝負を挑む展開に。インサイドでの攻防は熾烈を極め、SIMON.EXEがチームでリバウンド11本獲得したのに対し、バイワー一人で8リバウンドを記録。他にも、3得点・1ブロック・1スティールと、安定したインサイドプレーでチームを支えました。

リバウンド部門で1位、ブロック数で2位。グリフィン・バイワーはその実力を証明し、疑いの余地なく大会屈指のビッグマンとして名を上げました。インサイドでは常に脅威であり、彼に挑もうとしたすべての選手は、次第にこう実感することになります――「ここはバイワーの縄張りだ」と。

主なパフォーマンス:
 第2ラウンド・準々決勝:10得点/7リバウンド/3ブロック
 第2ラウンド・準決勝:5得点/11リバウンド/1ブロック
 FINAL・準々決勝:3得点/8リバウンド/1ブロック/1スティール

プシェミスワフ・ザモイスキ – LAUSANNE
7.3PPG/1.7 2PPG/1.3APG/2.3RPG


2024年大会の王者として大会に臨んだLAUSANNEは、新たなロスターで2025年の3x3.EXESUPER PREMIERに挑みました。その中核を担ったのが、ポーランド代表として東京五輪でも活躍したシューター、プシェミスワフ・ザモイスキです。高いバスケットIQと正確無比なシュート力を誇る彼は、開幕からその実力を存分に発揮し、連覇を目指すチームに安定感をもたらしました。

第1ラウンド – 即効性のあるインパクト
ベトナムでの開幕戦初日、ザモイスキはFGを50%近い高確率で決め、予選2試合で16得点を記録。LAUSANNEをグループ首位突破に導きました。ボールを持たずとも常に動き続け、ウェスター・モルテーニからの正確なパスを受けて沈めるディープ2は、相手チームの守備に対応を迫る大きな武器に。準々決勝ではALPHAS.EXEの激しいディフェンスに抑え込まれたものの、ザモイスキの存在感は十分に示されていました。

第2ラウンド – タイでの得点ショー
タイでの第2ラウンドでもザモイスキのシュートタッチは冴えわたり、NUNAWADING SENDINELS RED.EXEとの接戦においても10得点と要所でのリバウンドで勝負を支配。さらに準々決勝のSHOOT IT DRAGONS.EXE戦では2Pを4本沈め、FG50%で12得点を挙げるなど、まさにスコアラーとして圧巻のパフォーマンスを披露しました。

FINAL – 王者の誇りを胸に
八戸でのFINALでは、準々決勝でTOKYO DIME.EXEと対戦。日本を代表するシューターの一人であるの西畝優との真っ向勝負を制し、11得点で21–16の勝利を手繰り寄せました。この試合は今大会屈指の好カードとなり、両者の競り合いに観客も大いに沸きました。
しかし準決勝では、勢いに乗るHANGZHOU相手に厳しいディフェンスを受け、わずか3得点に抑えられチームは9点差で敗退。それでも、ザモイスキのシリーズ全体を通じた働きは群を抜いており、その安定したアウトサイドシュートは多くのファンに強烈な印象を残しました。

大会平均7.3得点を記録し、スコアリング部門でも上位にランクインしたプシェミスワフ・ザモイスキ。高精度の2P、リーダーシップ、そして大舞台での勝負強さ。3x3.EXESUPER PREMIERのベスト4にふさわしいスナイパーとして、その名を確固たるものとしました。

主なパフォーマンス:
 第2ラウンド・予選第2試合:8得点/3リバウンド/1アシスト
 第2ラウンド・準々決勝:12得点/2P 4本/FG70%
 FINAL・準々決勝:11得点/FG50%/4リバウンド

■注目選手 – チームに貢献した4人の実力者たち

惜しくもベスト4には選出されなかったものの、この4名の選手たちは、それぞれのチームにおいて不可欠な役割を果たし、2025年の3x3.EXESUPER PREMIER全体のレベルを大きく引き上げました。
得点力、ハッスルプレー、リーダーシップ――それぞれ異なる形で、強烈なインパクトを残しました。

西畝 優 – TOKYO DIME.EXE
9.0PPG/FG35%/1.0SPG

TOKYO DIME.EXEの得点源として知られる西畝は、リーグ屈指のスコアラーとして存在感を発揮。平均9得点を記録し、特にディープ2で流れを変える場面が多く、ディフェンスに常にプレッシャーをかけ続けました。

ジェイク・アフォア – NUNAWADING SENTINELS RED.EXE
6.2PPG/4.0RPG/0.8SPG

身体能力とエネルギーに溢れるプレーで、チームのインテンシティを象徴する存在となったアフォア。リバウンドやルーズボールへの執着心で流れを引き寄せ、得点でも安定した貢献を見せました。まさに“泥臭く戦える選手”。

吉村 公汰 – SIMON.EXE
4.5PPG/3.7RPG/1.7APG

FINALにおけるSIMON.EXEの大躍進を支えた万能型プレーヤー。判断力に優れ、要所で得点を重ねながら、冷静なゲームメイクでチームの安定感を保ちました。プレッシャーがかかる場面でもブレない姿勢が印象的でした。

沢頭 智弘 – HACHINOHE DIME.EXE
7.0PPG/2.2RPG/1.7APG

大量得点こそ多くはないものの、堅実なディフェンス、ボールムーブメント、オフボールでの貢献が光りました。1.7アシストと高いパス精度を見せ、HACHINOHE DIME.EXEのチームバスケットを支える原動力となりました。

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